私はね、大学生は過小評価されてると思ってるんだ。より正確に言うなら、ほとんどの人は「20歳」にはピンからキリまでいることを、よく理解していないと思う。そりゃ一部はそんなに有能じゃない。でも他の20代は、ほとんどの30代より有能だ。だが問題は、有能な20代を選別するのが難しい、ってことなんだ。過去に戻れるなら、世界中すべてのベンチャーキャピタルはマイクロソフトに投資しただろう。でも誰が、当時のマイクロソフトに投資したっていうんだ?いったい何人が、あの19歳の若造がビル・ゲイツだと見抜けただろう?

 動物を檻から解放しても、しばらく檻が開いていることに気づかないってことを知ってるかい?追い出すために棒でつっつかなきゃいけないこともしょっちゅうだ。私はほとんどの大学生が、経済的な檻が開いていることに気づいていないと思う。その主な理由は「成功するなら良い企業に就職することが大事だ」と親に教えられたせいだと思う。親が大学生のころ、これは真実だった。でも今ではそれほど真実じゃない。

 数学は残酷だ。たぶん10のベンチャー企業のうち9は失敗する。でも成功すれば、創立者は普通の仕事の10倍以上、儲かる。それがベンチャーは「平均以上に」儲かる、って言葉の意味だ。

 覚えておいて欲しい。ベンチャー企業を始めれば、恐らく失敗する。ほとんどのベンチャー企業は失敗するからだ。それがビジネスってもんなんだ。でももしリスクを負う余裕があるのなら、9割方、失敗するチャンスに賭けることは、必ずしも間違いではない。家族を養う40歳になっての失敗は深刻だろう。でも22歳で失敗したって、どうってことないじゃないか。大学卒業直後に起業し失敗しても、まだ23歳だし、とても賢くなれる。よくよく考えてみれば、おおざっぱに言って、それが大学院で学びたかったことじゃないのか。