“コンサートと「私が社会について意識していること」との関係はどうなのか、という種類の質問にお答えしようと思います。
社会について、あるいは私自身の歌詞で言うと「僕らの住むこの世界」について、考える中で思うことがあります。それは、陳腐な表現をすると、いかにコンサートが「愛に満ちた空間」であるかということです。どんなに激しい音で、厭世観あふれる歌詞を歌うロックバンドのコンサートでも、そこには憎しみよりも、ひそかな連帯感とか、愛のようなものが満ちています。その中で、日頃ひどい淋しさや疎外感を抱いている人も、束の間、それを離れることができます。
コンサートはそんな素朴で、実は貴重な空間です。その中で過ごしたほんの数時間を、私たちは一生憶えていたり、励みにしたりします。その貴重な空間の中で感じたことを、少しずつチョコレートを削って舐めるように、大切に削りながら毎日を暮らして、また来年のコンサートを楽しみにしている、そんな熱心な音楽ファンはたくさんいます。私自身も、その一人です。
私たちが過去に行ったコンサートも、ほんの一時、そんな貴重な空間をつくることができたものだったらいいと思います。
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